《小田寛一郎 - 「24kbpsで圧縮した1mb分の無音のmp3」
2010
この度Radio moumakuでは、小田寛一郎さんの作品をアップロードすることになりました。これは、3作品連続のアップロードの第一弾の作品になります。皆様、是非お聞きください。
と言いたい所なのだけど、この作品は音が全く入っていない。そして、スタジオで無音の演奏を録音したわけでもない。「24kbpsで圧縮した1mb分の無音のmp3」という題名の通りに1Mbの無音が入っている。音楽を長さではなく、重さで計る訳だ。
音楽データにはビットレートとサンプルレートがあって、データの重さがあって、そこからサンプリングされた音がアンプとスピーカーを通して、私たちの耳に入ってくる。”いい音質で聴きたい”とか、”クラブで大音量で聴きたい”とか、そういう事があるけど、「24kbpsで圧縮した1mb分の無音のmp3」には元々音が入っていないので、パソコン上のディスプレイを眺めればいい。アンプの質もスピーカーの質も関係なくなってしまう。
聴く立場になってみれば、レコードやカセットは音楽の長さは、針の位置か、テープの残量を見て確認するし、CDやMDだったらプレーヤーのディスプレイを見て確認する。同じようにパソコンで聴く時にもプレイヤーを見て確認できる。「24kbpsで圧縮した1mb分の無音のmp3」は、ディスプレイを見て音楽が終わるのを待つくらいしかやることがない。
ちなみに、僕が前にアップロードした「DADA」という曲も似たような感じで作ったんだけど、これはさっき言ったビットレートとサンプルレートの、サンプルレートの方をいじって作ったもの。
音楽がデータになったら、やることが増えて楽しそうだ。 *曲名を間違ってしまったので修正。3/3